コハグラ カオリ
古波藏 香 所属 福岡教育大学 教育学部 学校教育研究ユニット 職種 講師 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2017/03 |
形態種別 | 研究論文 |
標題 | 戦争体験者への共感が持つ教育実践上の意味と課題 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 大阪大学教育学年報 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 大阪大学 |
巻・号・頁 | (22),15-26頁 |
著者・共著者 | 古波藏香 |
概要 | 本論では,戦後日本の教育が評価してきた,他者の心情を理解するという共感的態度が持つ教育実践上の意義と問題性を取り上げた。事例として挙げたのは戦争記憶の継承である。継承に際して見られる,体験者への配慮に基づく共感的態度が,実は体験者を規定し,追い込む危険性があることを指摘した。また,共感という教育方法は戦争忌避の感情を育むという効果がある一方で,戦争の構造的理解が困難になってしまう。この指摘は,共感を無批判に受容してきた戦後日本の平和教育の在り方に対し再考を促すものであり,また,読み物教材を主の教育方法とする道徳教育が抱える課題に対する提言の一つともなる。 |